幼稚園教諭免許には主に、『幼稚園教諭一種免許状』『幼稚園教諭二種免許状』があります。
実際に働いてみると『二種免許状のみで働いていくのか』『働きながらでも一種免許を取得した方がいいのか』悩んでしまう方も多いようです。
この記事では「二種免許を持っている人が一種免許を取得する方法」と「一種免許にすることでメリットは得られるのか?」について書いています。
幼稚園教諭二種免許状から一種免許状への切替え方法
すでに幼稚園教諭の二種免許を取得している方は、実務経験と定められた所定の単位を修得することで切り替えすることが可能です。
幼稚園教諭二種免許状を取得している場合
幼稚園教諭として実務経験が5年以上であれば各自治体が定めている養成機関(大学など)で所定の単位を取得すると一種免許が得ることができます。
実務経験の年数と必要な単位数
実務経験 | 必要単位数 | 実務経験 | 必要単位数 |
5年 | 45単位 | 9年 | 25単位 |
6年 | 40単位 | 10年 | 20単位 |
7年 | 35単位 | 11年 | 15単位 |
8年 | 30単位 | 12年 | 10単位 |
幼稚園教諭二種免許状での実務経験が5年ある場合は、45単位必要となります。
実務経験が12年ある場合は10単位と負担が少ない単位数で一種免許状を取得することができます。
実務経験が長ければ長いほど単位取得数が少なるため、一種免許を取得しやすくなります。
いずれにしても5年以上の実務経験があれば、切り替えることが出来るので早いうちに取得してしまう方がいいでしょう。
幼稚園教諭免許を通信教育で取得
通信課程での取得については文部科学省のこちらのページを参考にしてみてください。
幼稚園教諭免許状 二種から一種免許に切り替えるメリット
二種から一種に切り替えるとどんなメリットがあるのでしょうか。
「働きながら時間をやりくりしてでも取得する方がいいのか」は悩みどころだと思います。
一種免許の方が給料が優遇されている
一種免許の方が給料が優遇されている場合があります。
園の方針によりますが、一種免許を取得するまでの時間と費用が掛かっているため初任給や昇給の額を高くしている幼稚園が多い傾向です。
そのため、一種免許があると転職する場合優遇されることがあるので給料面で恩恵を受けることが出来ます。
転職先の選択肢が広がる
幼稚園求人の中には「一種免許取得者のみ」という条件を設定している園もあります。
仕事内容が同じだったとしても、免許状が一種か二種かの違いで選択肢が狭くなるのは悲しいことです。
今後も保育業界で働いていくことを考えているのであれば、一種免許を取得することを考えても良いと思いますよ。
将来を見据えたキャリア構築が出来る
幼稚園教諭一種免許状があると、将来的に園長になることが出来ます。
二種免許状のままだと主任までのキャリアとなるため、将来的に先生たちを統括する立場になりたいと考えているのであれば切り替えることをオススメします。
一種免許に切り替えると幼稚園内のキャリアだけではなく、保育関連の企業に就職する場合にも有利に働く可能性があるので取っておくことで損はないでしょう。
一種免許と二種免許の仕事内容の違い
幼稚園教諭としての仕事内容においては、一種免許状でも二種免許状でも大きな差はありません。
平成16年の文部科学省のデータによると、幼稚園で働いている教諭の構成のうち約75%が二種免許の幼稚園教諭で占められています。
ちなみに、一種免許の幼稚園教諭は全体の約20%。
ほとんどの幼稚園が二種免許を持つ幼稚園教諭によって成り立っているんです。
二種免許の幼稚園教諭が多い主な理由としては、学校を卒業後早いうちに戦力となってくれて長く働いてくれる可能性があるからでしょう。
二種免許の場合は、将来的なキャリアは主任までとなっています。
そのため、それ以上のキャリアを目指したい方や企業での就職を目指す場合は一種免許状の取得を考えてみてはいかがでしょうか。
さいごに
普段仕事をするにあたり「一種免許」「二種免許」の違いはありません。
一種がいいのか二種がいいのかを悩んでしまったのなら、幼稚園教諭として「いつまで働くのか」「将来のキャリアはどうしたいのか」「転職する予定はあるのか」など働き方について一度考えてみると良いでしょう。
あなたにとっての最善の選択が出来ると思いますよ。
実務経験があれば後から取得することも出来るので、じっくり考えてみるのもオススメです。
自分のキャリアについて相談してみる